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2023年12月22日

社寺建築における金属屋根

社寺建築の金属屋根と言えば銅板が主流ではないだろうか。近年ではチタン葺きも見られるようになった。

瓦と比較するとやはり重量に大きな差があるが、現在の建築で重量はあまりおおきな問題ではないと考える。とはいえ、やはり金属は軽い。屋根に採用されるのも頷けるところでもある。

それではなぜ、瓦の形状にするのか。銅板葺きの場合は平部は波の無い平らな形状で葺きあげるが棟、特にオニに関しては瓦の形状そのものである。チタンではほぼ全てが瓦と見間違えてしまうことすらある。金属ならではのオリジナルの形状ではダメなのだろうか。結局は瓦の景観、美しさが金属屋根の業界も認めざるを得ない完成されたものであると言うことか。

1,400年前に日本に伝わってきた瓦が現在も現役で使用されている。もう一度瓦の耐久性と美しさ、華やかさ、艶やかさを再確認する時期なのかもしれない。